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Intermezzo

本業の楽譜制作とあまり関係ありませんが、役に立つかもしれない情報をお届けいたします。

No.1 個人事業主の商号登記(2005.06.14)

No.2 個人事業主の商号による銀行口座開設(2005.6.21)

No.2-2 個人事業主の商号登記と銀行口座開設 改訂更新(2009.6.2)

No.3 履歴書テンプレート(フォーマット)無料ダウンロード(2006.4..17)

No.1 個人事業主の商号登記(2005.06.14)

■はじめに
■屋号と商号と商標
■個人事業主が商号登記するメリットとデメリット
■個人事業主が商号登記するのに必要なもの
■実際の手続き
 【準備】【法務局1回目】【書類の記入】
 【法務局2回目】【法務局3回目】

No.1 個人事業主の商号登記
■はじめに

株式会社や有限会社など法人の登記に関しては本もたくさん出版されていますが、個人事業主の商号登記についてはほとんど情報がありませんのでインターネット上で情報を共有しても良いかなと思い、自分が登記した時の経験を書きました。わたくしは司法書士でも法律の専門家でも何でもありませんのでここに書いてある内容の全てにおいて責任は負えません。またここに書いてある内容は2005年6月の時点のものです。ご了承下さい。詳しいことは各管轄法務支局に問い合わせたほうが確実だと思います。手続き自体は司法書士など法律の専門家でなくても充分出来る範囲ですので、お時間がある方はご自分で手続きすることも可能です。



■屋号と商号と商標

個人事業主(個人経営)として商売をはじめる場合、通常は税務署に「個人事業の開業届出書」を提出します。その届出書の屋号欄に社名のようなものを記入します。当方でいいますと「ソラシドガクフ」という名前です。

しかし屋号には法的には何の権利も保護もなく、その名称を私以外が使用しても法律上では何も問題ないとのことです。また今はソラシドガクフですが、急に明日から思い立ってラシドレガクフにしても大丈夫らしいです。次ぎの確定申告時に屋号の部分を訂正すれば良いだけ。しかも、このソラシドガクフという同じ名前で隣に住んでいる人が同じ商売をはじめたとしても法的には何の問題もないそう。これは個人の名前で同姓同名が存在するのとほぼ同じようなイメージです。

そこで名称の使用を占有するために商号登記という手続きが必要になります。商号登記をすると同一市町村区では同じ商号は使用出来ないそうです。いちど登記すれば原則的には永久に使用できるとのこと。しかし同一市町村区の範囲を超えた拘束力は無いので、隣の市でソラシドガクフがあってもそれはどうにも出来ません。なお商号登記は法務局で行う手続きです(税務署は関係ありません)。

では日本で唯一わたしだけが、ソラシドガクフという名前を使いたいと思った場合はどうするのかというと商標登録というのをします。これは全国で有効らしいのですが、特許と同じ扱いなので毎年更新料を支払って維持する必要があります。ドメインみたいなものでしょうか。商標登録は特許庁の管轄です。法務局では出来ません。

普通法人(合資会社、合名会社、有限会社、株式会社)を設立する場合、法人設立の時に自動的に商号登記されるのですが、個人事業主の場合は商号登記の必要義務はありません。でも個人事業主は商号登記してはいけないわけではないので、したいと思えば可能なのです



■個人事業主が商号登記するメリットとデメリット

しなくても良い商号登記をなぜあえてしたのか。それはソラシドガクフ名義の銀行口座がつくりたかったからです(しかし現在個人事業主の屋号では銀行口座が作れないことが判明。詳しくはNo.2 個人事業主の商号による銀行口座開設(2005.6.21)をご参照下さい)。

商号登記することにより法人とはちがいますが公に認められた名称になりますので、証明書や謄本なども発行されます。仕事上つかっている名刺にも「ソラシドガクフ」という名前を入れてありますが、商号登記をしていない場合はその名前には何の保証もありません。もしかしたら架空のインチキ会社かもしれません。でも商号登記をすればきちんと認められたものになります。

デメリットとしては、登記するのにお金がかかること(3万円)、手続きするのに何回か法務局に足を運ぶことになりますので手間と時間がかかりました。司法書士に委託すれば良いのかもしれませんが、そうなるとさらにお金がかかります。登記の手続きさえ済んでしまえばデメリットは無いと思います。



■個人事業主が商号登記するのに必要なもの

・個人の実印(印鑑登録済みのものという前提で話しをすすめます)
・個人実印の印鑑証明(市町村区役所で発行してもらう)
・社(屋号・商号)印(注:絶対に必要なものではありません。後述の「実際の手続き」を参照。)
・3万円(登記料・収入印紙)
・印鑑(改印)届書(法務局で指定の書類がもらえる)
・商号登記用紙(法務局で指定の書類がもらえる)
・商号登記申請書(これは指定用紙がないので自分でつくります)

身分を証明するようなもの(運転免許証とか)は特に必要なかったと思います。



■実際の手続き

実際の手続きはうまくいけば法務局に2回しかいかないで済むようです。でも普通は3回行くことになると思います。私も3回行きました。段階ごとに追ってみます。

【準備】
個人の実印と印鑑証明はどうしても必要なものなので事前にとっておくのが良いでしょう。ただし印鑑証明は発行後3ヶ月以内のものという指定がありましたのでご注意ください。また個人実印は辺の長さが1センチを超え、3センチ以内の正方形の中に収まるようなものでしたらなお良いそうです。これは後述の印鑑(改印)届書に関係してきます。

【法務局1回目】
まず法務局に行ったら類似商号の調査というのをしました。これはすでに登記されている商号の一覧が閲覧出来ますので、これから登記したいと思っている商号(自分の希望する商号)がすでに使われていないかどうかというのを自分で確認しなくてはいけませせんでした。窓口の人に類似商号の調査がしたい旨を申し出れば大丈夫でした。ここで同じ名前が使われていたらアウトです。まったく同じ名前はなくても規定の範囲内(細かい規定に関しては調査前に法務局の人が教えてくれました)で似たような名前が使われていると登記出来ないそうなのでご注意ください。もしすでに登記されていた場合は第二希望・第三希望の商号で登記することを検討する必要があるそうです。

めでたくまだ登記されていない場合、登記に必要な書類をそろえます。

・印鑑(改印)届書(法務局で指定の書類がもらえます)
・商号登記用紙(法務局で指定の書類がもらえます)
・商号登記申請書(これは指定用紙がないので自分でつくります)

【書類の記入】

・印鑑届書
個人の実印と同じように商号登記する際も印鑑登録をします。通常会社の名前が入った会社印を登録するようですが辺の長さが1センチを超え、3センチ以内の正方形の中に収まるようなものであれば会社名が必ず入っていないといけないという決まりはないそうなので、サイズの規定さえクリアしていれば個人実印をそのまま商号登記の際の印鑑登録の実印として使っても構わないということです。そんなわけで私は個人実印で商号のほうも登録してしまいましたが、もちろん会社印として屋号(商号)の印鑑を登録しても良いと思います。この用紙に個人実印と会社実印を捺印し、あと個人実印の印鑑証明を添付する必要があります。届書は法人の商号登記と用紙が一緒なのですが、個人の商号登記の場合法人の場合と記入項目がちがいますのでその辺は法務局の方に確認したほうが良さそうです。この用紙にはあと自分の名前や生年月日、本店(主たる事務所)を記載する必要があります。事務所の住所は住民票どおりに書く必要があります。省略形はNGのようです。

・商号登記用紙
これにも名前や住所・営業所の住所などを書くわけですが、この用紙の記載事項の最大の難所は「営業の種類」です。この営業の種類を適当に「楽譜出版」とか「楽譜制作」とか、自分の言葉で書いてはいけないらしいです。登記上の理由で、申請が通る営業の種類と通らないものがあるそうです。

ソラシドガクフの場合、楽譜浄書、楽譜の版下作成、楽譜制作などはダメということでした。相談窓口の登記官に自分の仕事を説明し、申請が通りそうな用語を教えてもらうのが安全です。自分の判断で適当に書かないほうが無難でしょう。私は色々と自分の仕事を説明して、最終的には「じゃあ営業の種類のところは『音楽文書ならびに楽譜出版業務』って書いておいてもらえますか。」と登記官に言われました。

住所等は省略形を用いず、住民票と同じ記載形式にします。

・商号登記申請書
これは指定の用紙が無いのでタテでA4かB5サイズの用紙に、自分でパソコンか何かでつくってくださいと言われました。私が作ったのは以下のようなものです。

商号登記申請書

1. 商   号 ソラシドガクフ
1. 営 業 所 ○○○○○○○○○○○(営業所の住所)
1. 登記の事由 商号新設
1. 登記すべき事項 別紙のとおり
1. 登記免許税 金30,000円

上記のとおり登記を申請する

平成○○年○月○日

           ○○○○○○○(自分の住所)
           申請人 ○○○○(自分の名前)(印)

千葉地方法務局 ○○支局 御中

「1. 登記すべき事項」のところは「別紙のとおり」のままが正式なスタイルですので大丈夫です。住所や名前、管轄法務局はそれぞれ自分にあったものに書きかえてください。住所表記は住民票のとおりに正しく記入するとのこと。申請人のところには捺印を忘れずに(ここの印鑑は三文判でも大丈夫だと思いますが、実印にしておけば確実かもしれません)。

以上が3種類の書類の書き方です。通常は法務局に一回目に行った時まず類似商号の調査をして、無い場合は上記の書類をもらって帰り、記入して再度法務局に行きますが、ここで裏技として以下のようにすると法務局に行く回数が1回減ります。

・個人実印と印鑑証明は事前に発行しておき、法務局へ持参する。
・会社印をすでにつくっている場合はそれも持っていく。
・3万円も持っていく。
・上記の「商号登記申請書」を自分の希望する商号でつくっておき、それも持参。

印鑑届書と商号登記用紙の記入はそんなに大変ではありませんでした。30分もかからなかったと思います。もし類似商号の調査で自分が使用したい商号がまだ使われていなくて相談窓口で営業の種類を相談して決まれば、その場で書類を書いて提出できます。自分でつくらなくてはいけない商号登記申請書もとりあえず作っていき、それがそのまま使えれば一回で済むかもしれません。または申請書は商号の欄のみ未記入でつくっていけば、万が一自分の使いたい商号が使われていても第二希望・第三希望の商号をあとから記入すれば良いかもしれませんし、あらかじめ第二・第三希望の商号の分もつくっていけばより確実になりそうです。



【法務局2回目】
上記の書類を持ち帰ってすべて記入し、それを提出に行きました。裏技を使うとここは省略できるのかもしれませんが、それはあくまでもすべてがうまく運んだ場合です。商号登記申請書に収入印紙(印紙は法務局で売っていますので、書類を提出する直前に購入して貼ったほうがいいでしょう。事前に貼ってしまうと書類に不備があったときに困ります)を3万円分貼り、提出します。



【法務局3回目】
だいたい一週間ぐらいで手続きが完了するようなので(申請書を提出した時に日にちなどは教えてもらえます)、ここでようやく、晴れて正式に登記されたことになります。正式に登記が済んだら「印鑑カード交付申請書」というのを書いて登録した印鑑のカードをつくってもらいました。これは申請したらその場ですぐに発行されました。ここまでくれば登記簿謄抄本や印鑑証明などもすぐに発行してもらえるようになります。登記簿謄抄本の発行や印鑑証明の発行にはもちろんお金がかかります。


個人事業主が商号登記をしても法人設立をしたわけではありませんので、経理関係のことは今までどおりで大丈夫そうです。個人事業主の開業届を出したり、青色申告をする「税務署」と、商号登記をする「法務局」は連動してないと思われます。



こんな感じで法律の知識などなくても自分だけで十分登記は出来ました。あと法務局の人には「個人事業主で商号登記がしたい」旨をはっきり伝えると良いでしょう。個人事業主の商号登記はあくまでもイレギュラーなので、ただ「商号登記……」と言うと通常は法人のほうの商号登記と思われてしまいます。法務局に行って「個人事業主で商号登記がしたい」と言えば書類の書き方なども細かく教えてもらえると思いますが、このページに書いてあることをさらっと読んでから手続きをすれば、よりすんなりと手続きがすすむかもしれません。



上記の内容に何か問題や不備がございましたら、以下のアドレスにご連絡いただけますと幸いです。お問い合わせなどありましたら出来る範囲でお応えしますが、当方は法律の専門家ではありませんので、その点ご了承下さい。

webmaster@sollasido.com ソラシドガクフ(楽譜浄書・楽譜制作・楽譜出版)

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